いくつもの無法地帯を渡り歩く、左拳銃の男… 彼の目的は復讐だった!
「神よ、俺はいつだって先に銃を抜いたことは無いぜ…」
(ライター:チュロス)
「あれがグラニー鉱山か…」
「さすが、金鉱だけあって警戒が厳重だな、さて、どうやって…」
「動くんじゃねぇ!」
「!!」
「こんな所をうろついてるようじゃ、さてはおめぇ〜、ろくなモンじゃねぇな」
「手を上げて、ゆっくりこっちを向きな!」
「銃と馬、それに食い物も置いて、とっととうせるがいい!」
「…!!」
「俺の記憶が正しけりゃ、お前さんのその黄色いスカーフはクルーラ一家だな」
「おめぇ、何モンだ!」
「…!!おぉッ!」
「そういう、おめぇの真っ赤なスカーフはオルドン一家!」
「クルーラ一家とオルドン一家と言えば親戚の間柄」
「お前さんの顔のキズのほとんどは、夫婦喧嘩だってなぁ」
「!!なに!」
「それを知っているのは…親分と…」
「おぉ!チュロッキー!」
「生きてたのか!チュロッキー!」
「まさかおめぇ〜さんだったとは気が付かなかったぜ!」
「久しぶりだなキッド!」
「また、顔のキズが増えたなww」
「なるほど、お前さんがここにくるってこたぁ〜、親分の仇討ちというわけか」
「言っておくが、ココの警備は厳重だぜ」
「西部一といわれるお前さんでも無理だな」
「どうだい、俺と組まねぇか?」
「こいつは俺の喧嘩だ、お前さんには迷惑かけられねぇ」
「おっと、そいつにゃ及ばねぇ〜、あんたとオレは兄弟分さ」
「いや〜なに、実のところ、オレはココで取れた金を奪いに来たのさ」
「あんたは親分のカタキをとる、オレは金をいただく、って訳さ」
「しかし、警戒は厳重だ、二人ぽっちじゃ、どうにもならねぇ」
「まだ完全に記憶がもどってねぇな、チュロッキー」
「こいつを、忘れちゃいけねぇよ」
「ダイナマイト!!」
「そうか、すっかり忘れちまってたぜ!キッド」
「西部一の壊し屋、ダイナマイト☆キッド」
「こいつがありゃ、どんなに警戒が厳重でも意味無ぇぜ!」
「今夜…、今夜そいつでおお暴れだ!」
(マクドーウェルの金鉱へ奇襲をかけることにした
チュロッキーとキッドは夜に備えて寝るのであった)
(グーーー、ムニャムニャ)
「神よ、俺はいつだって先に銃を抜いたことは無いぜ…」
(コルトSAAに詰められた弾を数えてみればあと5発、親分の仇もあと5人、
親分の仇を探してどこまでも、
どこまでも続く長い道のりを夕日に向かって歩き続けるのでありました)
つづくかも