考えさせられる日々の事、映画を観て想う :: デイリーSKIN

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[2017年12月16日00時00分00秒]
考えさせられる日々の事、映画を観て想う

泣くだけでこんなにたくさんいいことがある!

 今日は2度と観たくない映画のお話です。

(ライターFT)

2度と見たくないいい意味での映画のお話


 まだまだ子どもが小さいので、映画館には独身時代のように観に行けていません。もっぱらレンタルブルーレイで観賞しています。

 最近観たブルーレイの中で、とてもいい映画だったのだけど2度と観たくない映画が何本かあります。中でも「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」この映画は最近観た映画の中でとても秀作でした。

 でも2度と観たくない映画の一つと言えます。



 あらすじ

911の同時多発テロで、大切な父(トム・ハンクス)を亡くした少年オスカー(トーマス・ホーン)。ある日、父の部屋に入ったオスカーは、見たことのない1本の鍵を見つける。その鍵に父からのメッセージが託されているかもしれないと考えたオスカーは、この広いニューヨークで鍵の謎を解くため旅に出る。


ものすごくうるさくて、ありえないほど近い (2011)

 この映画は2011年製作のアメリカ9.11を題材にした映画です。

 アメリカ人は9.11という悲劇のキーワードだけで、飯が3杯はいけるのでしょう。そんな批判的な自分の歪んだ映画の選び方で、2015年まで観ずにいましたが、見る映画がねー!

 そんな風に思い、失敗してもいいか、そんな思いで何気なく借りて観たんですね。

 映画の総評としては少し辛めに75点くらい。

 少し中だるみはあったものの全体的にこの監督の映画は外れがないのも事実。

 スティーヴン•ダルドリー監督はこの作品以外にも、どれも外れがありません。実はこの「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」と「めぐりあう時間たち」「トラッシュ」の3本しか観てません。でも「めぐりあう時間たち」「トラッシュ」の2本もとてもいい映画でした。そして「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」もこの2本以上にいい映画と言える。

 でも2度と観たくない映画の一つになってしまいました。

 9.11を題材に使っているんですが、私からしたら9.11はさほど思い入れはない。アメリカ人が中東でしたことなんかを考えると、9.11だけが悲劇と言えないから。きっとアメリカがした悪い事を考えると、悲劇は世界中に転がっている。

 しかし「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」は主人公である少年が発達障害を持っている。知的レベルは非情に高いのだけど、人とのコミニュケーションが不得意な少年。そうした障害(私は個性と考えますが)を持つ少年の心理をうまく映画という媒体の中に分かりやすく表現してて、愛する人が理不尽な理由で突然この世からいなくなるという悲しさと切なさが、観ている私達にズシンと訴えかけてきた。

 本当にただそれだけ。

 映画を観てて作り手が伝えたかった事がダイレクトに伝わり、感情移入してしまった作品と言える。

 この映画を観た友人等は、「いい映画だけどそれほど泣かなかった」という意見が多かった。

 でも私はこの映画を観て、主人公が最愛の肉親を失った怒りやトラウマ、悲しみや理不尽さが観ている私にビシビシと伝わってきた。少年はアスペルガー症候群だからうまく感情を表現出来ない、そこにもどかしさがあるだ。

 結果、久しぶりに声を上げての号泣となってしまったのである。

 主人公の少年の演技力もあったかも、トム•ハンクスやサンドラ•ブロックの演技力もあっただろう。でも一番は監督の演出なんじゃないかと想っています。

 多分、1時間くらい立ち直れなかった(笑

 もちろん、映画なんて観る人のそのときの感情や体調、その他諸々が重なりあい、感動したりしなかったりです。

 たまたま私の中でのいい時間だったんでしょう。

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 映画キャロルの美しさは絶品。ケイト•ブランシェットとルーニー•マーラーのダブルキャストも魅力。特にルーニーは「ドラゴンタトゥーの女」での演技は胸を突き刺すインパクトだった。

(ライターFT)

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 ドラゴンタトゥーの女のルーニー。



 映画キャロルのルーニー(画像下)

 原作は1952年に書かれた作品で、この時代アメリカでも同性愛というモチーフはタブーだった。タブーなのにひそかに100万部も売れたヒット作だったんですね。しかもこの作品の原作者であるパトリシア•ハイスミス自身の実話をモチーフにした内容だとか。当時はパトリシア•ハイスミス名で出版せず、クレア•モーガンというペンネームで出版を果たした。白人アメリカ女性の典型。オーストラリア出身の女優さん。

 2013年に公開された「ブルー•ジャスミン」という映画ではゴールデン•グローブ賞を獲得、金使いの荒い女が離婚を機に倹約生活を余儀なくするというちょっとコメディタッチでシニカルな秀作。監督はウッディ•アレンでウッディ節の皮肉たっぷりのハイソでシニカルなコメディです。



あらすじ
 1952年、ニューヨーク。ジャーナリストになる夢を持ってマンハッタンに出て来たテレーズ(ルーニー・マーラ)は、クリスマスシーズンのデパートの玩具売り場で臨時アルバイトをしている。テレーズにはリチャードという恋人がいるが、なかなか結婚には踏み切れないでいる。

 そんなテレーズの前にある日、娘へのクリスマスプレゼントに人形を探しているキャロル(ケイト・ブランシェット)が現れる。エレガントで洗練された美しさを持ち、裕福そうなのにどこかミステリアスな雰囲気を醸すその女性に、たちまち心を奪われるテレーズ。送り先伝票からキャロルの住所を知るテレーズは、ダメ元でクリスマスカードを書く。すると驚いた事に、すぐにキャロルから連絡が届く。

 そして二人は会うようになり、テレーズは、キャロルが人妻で、現在離婚訴訟の真っ最中で、娘の親権を巡って夫と泥沼の争いをしている事を知る。婚約者からの求婚のプレッシャーや、これからのキャリアに対する不安からストレスを感じているテレーズは、クリスマス休暇に別居中の夫に娘を取られて孤独のキャロルから、車での小旅行に誘われる。

 生まれて初めて本物の「恋」をしていると実感するテレーズは、キャロルとの愛の逃避行に出発するが、この旅がきっかけで、この先二人の運命が思いがけない方向に向かうとは、まだどちらとも気づいていなかったのである…


 映画キャロル、ケイトとルーニーの競演というだけでも見応え充分、そして同性愛というモチーフ、大人の素敵な美しい映画です。カップルで観るのがお勧め!もちろん同性愛者もニーマルなカップル、全ての愛を確かめ合っている人達にお勧めの素敵な作品です。

 ラストシーンの美しさは絶品です。

 こうした映画を観て、普段考えない事を考えるのは、いいことなのかもしれないですね。











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