イラン映画の名作を考察してみる。 :: デイリーSKIN

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[2015年12月29日00時00分00秒]
イラン映画の名作を考察してみる。

ボーダレス ぼくの船の国境線

 イラン映画ってどうなんだろう?

 日本とはあまりにも違う宗教観、生活スタイル、社会構造、何もかもが普段から馴染みが無い中東イランという国の映画を観てみたい。

(ライターFT)

イラン映画の名作を考察してみる。




 2015年10月17日に公開される「ボーダレス ぼくの船の国境線」

 この映画の評価はかなりいい。まずはストーリーから。

過酷な環境下で、たくましく生活をする子どもたちの姿をリアルに描いたイラン映画。緊張関係にある国境沿いの立入禁止区域内に放置されている朽ち果てた船に、ひとりの少年が寝泊まりしていた。少年は川で採った魚を金に換え、孤独ながらも静かな毎日を送っていた。しかし、ある日、反対側の国境から闖入者がやってきた。闖入者は船に住むことを望むが、少年はそれを拒絶。言葉が通じない2人はいさかいを続けるが、次第に交流を持ち始めていった。そんな中、船にまた別の訪問者がやってくる。監督はイラン国内で50本以上の映画やテレビシリーズで助監督を務め、本作が監督デビュー作となるアミルホセイン・アスガリ。「ゼロ地帯の子どもたち」のタイトルで2014年・第27回東京国際映画祭で上映され、アジアの未来作品賞を受賞。

ボーダレス ぼくの船の国境線 より抜粋

 この映画の高い評価は監督のアミルホセイン•アスガリ監督作品だということ。イラン国内で多くのTVシリーズを手がけてきた監督待望の長編映画。

 この映画のテーマとも言えるボーダー(国境)、もし主人公が考えるように国境がなきなれば世界はどうなるのだろう。イランの現実、切実な国の状況や人々の想いが理解出来る作品ではと予想している。

 きっと中東イランという国は、私達日本人にはあまり関係のない世界で、普段の生活の中で関わりの少ない国。イメージとしてはイスラム教という宗教の国というイメージしか湧かない。そんなイランという国の現状が理解出来る映画かもしれない。

ボーダレス ぼくの船の国境線 オフィシャルサイト

 監督の思いがとても心を打たれる。

ボーダレスというタイトルに込められた思い

 アメリカや欧米ではない感性が私達には必要かも知れません。

未来への希望と絶望がせめぎあう鮮烈な作品だ。
敵意を、嫌悪を、悲しみを、愛を、ペルシア語とアラビア語と英語で
伝えようとする少年と少女と兵士の哀切な物語が胸を撃つ。
金原 瑞人(翻訳家・法政大学教授)
 
どんな感傷も入り込む 余地のない結末…
見終わったあと人を沈黙させる映画です。
谷川 俊太郎(詩人)
 
人は孤独を感じると、誰かと 話をしたくなります。例えば、敵とでも。
なぜなら、本来人の心には「愛」が存在しているからです。
「愛」には奇跡を起こす力があります。
それは、敵を友だちに変えてしまう力。
「愛」があれば、
人と人の間に距離はなくなり、国境の意味もなくなってしまいます。
そして、人はボーダレスな存在に生まれ変わります。
映画『ボーダレス ぼくの船の国境線』は、的確な技法と力強い演技で、
「愛」だけが起こし得る奇跡を描いています。
アボルファズル・ジャリリ(映画監督)
 
映画『ボーダレス』は、イランの若手映画界の大きな驚きです。
世界の映画界に新しい空気を吹き込むように、
イランではたくさんの注目作がつくられています。
なかでも『ボーダレス』はデビュー作という枠を超えた素晴らしい作品です。
アスガリ監督はこの緊張感あふれる感動的な物語を、
緻密な演出と的確なカメラワークで描いています。
主役の子供は、素晴らしい細かな演技でこの映画に「命」を吹き込んでいます。
この作品は巧みな編集のリズムとともに、
「音」をひとりのキャラクターのように映画に登場させています。
編集のリズムと「音」は、
観客を物語の世界に引き込む重要な役割を果たしています。
そして、エンディングにはとても驚かされました。
一生忘れられない魅力的なエンディングです。
アミルホセイン・アスガリ監督は間違いなく映画界で成功を収めるでしょう。
これから注目すべき監督です。
デビュー作でわかるのは、彼は映画づくりの本質をわかっていて、
我々に映画を観る喜びを発見させてくれる監督だということです。
アミール・ナデリ(映画監督)

 どれも評価はいい。異文化を知るにはこうした作品に触れる事が一番早いかも知れません。明日より公開です。 











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