(ライターFT)
松任谷由実 45周年 祝
日本を代表するシンガーソングライターである松任谷由実ですが、先日、テレビで45周年の特番をやっており、何曲か披露していたのですが、ほとんど聴いたことがある曲でした。これだけでもすごい事だと思うのですが、彼女の魅力はどこから着ているのかを考えてしまいました。1954年生まれとは思えない美しさ、そしてどの世代でも共感できる歌詞。まさにユーミンの作る歌詞とメロディは普遍的だと感じてしまいました。
音楽をビジネスと捉えている人たちにとって、ヒットを連発するアーティストはあくまでもビジネスと割り切るべきなのでしょう。でもユーミンが45年にも渡ってトップミュージシャンとして一線で活躍できたのは、ビジネス以外のプラスαがあったからではないでしょうか。ミュージックビジネスを飛び越えた何かが、ユーミンにはあり、リスナーは無意識にそのプラスαを感じてしまっているのが、彼女が45年もこの業界でトップシンガーとして君臨できた証ではないでしょうか。
●松任谷由実
彼女のデビューは1971年、17歳の時。最初は作曲家としてのキャリアをスタートさせています。翌年、1972年に「返事はいらない」でデビュー。
ばんばひろふみのヒット曲「いちご白書」をもう一度という曲がユーミンの作詞作曲だったのは有名なお話です。
Youtubeではばんばひろふみとユーミンが当時の曲ができた流れなんかを思い返してくれています。
ユーミンの歌唱法ですが、淡々と歌い上げている唱法だと思います。
無駄な抑揚を極力抑えているように感じるのですが、それがとても心に響くんです。こうした歌い方をする人は、他にもいますが、彼女がデビューした当時は居なかったのではないでしょうか。
誰もが感情の思うままに歌詞を歌い上げる唱法が主流だったと思います。現在でもそれはあまり変わらないのですが、ユーミンの唱法は独特で、悪い言い方をすれば、無感情に歌い上げる唱法のような気がします。無感情ではないのですが、白紙の感情の中で、リスナーが想いがダイレクトに伝わってくるから感情が何倍にもなり、リスナーに訴えかけてくるような気がします。
上記の動画はノーサイドというユーミンの名曲ですが、ラガーマンの聖歌になっています。唯一、この時のユーミンの唱法は感情が滲み出てしまったように感じます。
戦いに傷ついたラガーマンたちの心だけでなく、スタジアムにいる人達やこの動画を見ている人にも彼女の底知れないパワーを感じることができるのではないでしょうか。かなり泣けますね。
私ごとで申し訳無いのですが、私が通っていた高校は新設校だったので、校歌がありませんでした。卒業式の最後の歌は投票で決められたのですが、圧倒的多数でユーミンの「卒業写真」でした。
マニアックな音楽を好み、ミュージックビジネスを否定してきた自分が、この曲を聴くと、泣けてくるんです(笑
知らない間に自分の記憶に刻まれてしまっていたユーミンですが、それはそれで受け入れよう、そう考えてしまった今日この頃です。