ON THE M.ROCK :: デイリーSKIN

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[2009年04月03日00時00分00秒]
ON THE M.ROCK

いつも会社には誰より早く出社しているのに、今日はむぎさんがいた。


「むぎさんお早う!」

「おはようございます」


むぎさんは、私よりずいぶん長くここで働いているのに、いつも私とは敬語で話す。


「そろそろ敬語やめません? むぎさん年上なんだし」

「いや、僕バイトですから」

「そんなの関係ないっすよ〜 先輩ですから」

「あはは」

いつもこんな調子。




ふと机をみると、新品っぽいCDが置いてあった。

「これむぎさんの?」

「あ、そう。日本物なんですけどね」

「へぇ〜」

むぎさんが、日本のアーティストを聞くんだ〜



「良かったら聞いてみて下さい」

「え?いいんですか♪」

「どうぞどうぞ!」


今まで、彼からCD借りた事はあったけど、向こうから言ってきたのは初めて。

しかも手振りつき。

余程お勧めと思えたので、ありがたく聴いてみる事にした。



−−− そして、数日後 −−−


「ミルキーウェイ、良かったですよ〜♪」

「あ、ほんと!!それは良かった!」

「ところで今日は何を聴いているんですか?」

「これは、ソニック・ユースです。結構実験的な音楽で好きなんです」

「へぇ〜 … そういえば、むぎさんてバンドやってましたよね?それは聞かせてくれないの?」


「え?、ダメ。絶対ダメ」

「え〜 結構売れてるって聞いてるんですけど〜」

「はずかしいからダメ!」



結局、彼の曲は聞かせてもらえませんでした。。。




−−− そして、数年後 −−−



毎度おなじみNステをぼんやり見ていると、

「さて次は、Tektiteの皆さんでーす!」

と、むぎさんに教えてもらったグループが出てきた。

あら、結構有名だったのね 〜



司会者の話が続きます。


司:「ところで、dictはサングラス外さないの?」

dick:「え?、ダメ。絶対ダメ。はずかしいから!」


あれ?このフレーズ…



と、なんだかんだで曲が始まる。

懐かしい曲である。



…と、歌っている最中、相方に強制的にグラサン外され、

必至で逃げまくるdict…いや、紛れもなくむぎさん!!



彼は、相変わらず恥ずかしがり屋のようですw




本当のような、嘘のような話











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