歯科相談on web
ヒトの健康はまずは食生活からです。
食は全ての源です。
生きて行くためには避けては通れない事ですね。
食生活を快適にする為には ”歯“ の健康は重要な事。
そして歯の事を相談するなら歯医者さんにお聞きするのが一番です。
全ての健康の源、歯についてのご相談は歯科相談on webで!
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┃『タバコと歯とお口の話!歯科相談on web』
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【質問】今週の質問はSKIN代表の私、FTからの質問です。
先生、オレは禁煙に何度が挑戦しましが、必ず失敗してしまいます。
きっとこのままでは口の中もクサクサになってしまうのではないかと、かなりビビってます。
しかし具体的に、タバコは何故、歯やお口に悪いのか、このまま吸い続けていたら最後はどうなってしまうのか教えて下さいませんか?
タバコを吸う人のお口のケアなどあれば、教えて下さい。
宜しくお願い致します。
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【答え】
Dairy Skin ご愛読のみなさま、メリークリスマスでございます。
今週の歯科相談は、FTさんのご質問にお答えしたいと思います。
幸せなクリスマス気分を味わっておられる最中、愛煙家の皆様には、耳の痛い話、「喫煙と口の病気」についてです。
「え!?、肺がんとかの肺の病気になるのは知ってたけど、
口の中にも悪いんかいな!?」と、思われる方も多いと思います。
タバコの煙がまず最初に触れる場所が口の中の組織です。それらには歯、歯肉(歯ぐき)、口腔粘膜(ほっぺたの内側のやわらかい部分)、舌、口蓋垂(のどちんこ)などがあります。 煙はさらに吸引されると一旦肺の中に入り、そして逆戻りして口または鼻から出て行きます。
タバコの煙の中には、ニコチン、タール、一酸化炭素、アクロレインそしてシアン化物をはじめとして二千を越える潜在的な有害物質があることが知られています。
それらの物質が、肺や心臓に害を与えるのだから、直接煙が入る、お口の中に悪い影響を及さない訳がありません!!
それではどのような影響があるのでしょう!?
大きく分けて3つの項目があります。
1 歯やその周囲に汚れがたまりやすくなる
タバコの煙の中のタールは、俗に言うヤニとして歯の表面にこびりつきます。歯ブラシでもなかなか取れない、歯の裏側などにこげ茶色に付着したものがそうです。この部分には、う蝕(むし歯)や歯周病の原因となるデンタルプラーク(歯垢)も沈着しやすくなり、歯周病の発症や進行を助けます。
2 細菌に対する組織の抵抗力が低下する
この問題は最も深刻です。先に述べた煙の中のニコチンは、歯肉や口腔粘膜からも吸収されて 体の中へ入ります。その付近には通常、体を外敵である細菌などの微生物から守るために待機している、白血球などの免疫担当細胞がいます。彼らは言わば強盗を捕らえる警察官のようなものです。しかし、ニコチンはそれらの細胞たちの働きを鈍らせてしまうのです。
歯周病は、先日「ひら先生」が書かれてた様に、歯周病細菌による感染症なので、そうなると、細菌は監視の目をかいくぐり、体の中へ簡単に侵入し、ゲリラ活動(暗躍)を開始します。その活動とは、毒素などによる、まわりの組織の破壊です。これは歯周病に罹りやすくなることや、現在歯周病になっている方でしたら、その病状のすみやかな悪化につながります。
※アタッチメントロス
:アタッチメント(付着)のロス(喪失)
健康な歯肉は歯に付着しているが、歯周病が進み病的な状態になると、この付着が剥がれる。
数値が大きい程、歯周病が進んでいるという事であります
3 傷や治療を受けた所の治癒(治り具合)が悪くなる
歯周病の治療はその性格上、どうしても歯肉やそのほかの組織に結果的に傷口を生じます。普通でしたら、すぐに治るはずの傷であっても、組織の中にニコチンなどが吸収されていると、それが遅れることが知られています。 なぜならば、傷口をふさぐ細胞の働きも鈍ってしまうからです。よって、せっかく受けた治療に対して良い結果が得られないことになり、次の治療のステップに入る時期が遅れることになります。そして通院期間が長引くことも考えられます。
また、最近流行の再生療法(歯周病により失った骨を再生させる治療法)やインプラント療法(歯のなくなった所に人工歯根のネジを埋めこんで歯を作る治療法)も、喫煙者ではこの理由により成功率が非常に悪いと言われています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
長々と、小難しい事を書いてきましたが、愛煙家の皆様、鏡でお口の中を見て下さい。
下の写真の様ではありませんか!?
写真は、31歳男性 喫煙歴17年(タバコは二十歳から!?) 20本/日
の歯周病の患者さんです。
喫煙歯周病患者さんの特徴として
1 歯肉がロール状に肥厚している
2 歯・歯肉にメラニン色素の沈着が著名(歯や歯肉が黒ずんでいる)
3 病変が重度で広範囲
4 重症な割に歯肉からの出血が少ない
5 治療が効きにくい
喫煙は明らかに歯周病のリスクファクターです。
なので、どうしても止められない愛煙家の皆様は、今の所、歯周病菌を近づけないように一生懸命歯磨きをして頂くしかありません(先々週の歯科相談参照!!)
先日、わたくしの診療所で重度の歯周病の愛煙家の患者さんに以上の様な説明をした所
「先生!わしは肺がんになる覚悟でタバコ吸ってんやから、歯周病ごときで止めれるかいな!!」
と、言われました。
そう言われと、僕らとしては、「そうですね!!」と、苦笑するしかありません。
でも心の中では・・・・呟きます
「遅いんですよ!!亡くなってからでは・・・・」
「遅いんですよ!!亡くなってからでは・・・・」
「遅いんですよ!!亡くなってからでは・・・・」
「遅いんですよ!!亡くなってからでは・・・・」
皆様、素敵なクリスマスを!!
そして、良いお年をお迎え下さい!!
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皆様からお寄せ頂くご質問はコメント欄にご記入して下さい。
面白いご質問や、重大な事態に繋がるご質問は日曜日にピックアップして、お2人の先生方にお答えして頂きます。
それ以外のご質問に関しましては、コメント欄を使用して回答させて頂きます。
誹謗中傷、全く関係の無いご質問に関しましては基本的にスルーさせて頂きます。
なお、先生方は医院で勤務しておりますので、手の空いた時間で回答されます。その為、回答する時間はすぐにとはいかない場合も御座いますので、ご了承下さい。
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では、毎週日曜日はたるさんの詩と、歯科相談on webで楽しい日曜日を!
ヒトの健康はまずは食生活からです。
食は全ての源です。
生きて行くためには避けては通れない事ですね。
食生活を快適にする為には ”歯“ の健康は重要な事。
そして歯の事を相談するなら歯医者さんにお聞きするのが一番です。
全ての健康の源、歯についてのご相談は歯科相談on webで!
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先生、オレは禁煙に何度が挑戦しましが、必ず失敗してしまいます。
きっとこのままでは口の中もクサクサになってしまうのではないかと、かなりビビってます。
しかし具体的に、タバコは何故、歯やお口に悪いのか、このまま吸い続けていたら最後はどうなってしまうのか教えて下さいませんか?
タバコを吸う人のお口のケアなどあれば、教えて下さい。
宜しくお願い致します。
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【答え】
Dairy Skin ご愛読のみなさま、メリークリスマスでございます。
今週の歯科相談は、FTさんのご質問にお答えしたいと思います。
幸せなクリスマス気分を味わっておられる最中、愛煙家の皆様には、耳の痛い話、「喫煙と口の病気」についてです。
「え!?、肺がんとかの肺の病気になるのは知ってたけど、
口の中にも悪いんかいな!?」と、思われる方も多いと思います。
タバコの煙がまず最初に触れる場所が口の中の組織です。それらには歯、歯肉(歯ぐき)、口腔粘膜(ほっぺたの内側のやわらかい部分)、舌、口蓋垂(のどちんこ)などがあります。 煙はさらに吸引されると一旦肺の中に入り、そして逆戻りして口または鼻から出て行きます。
タバコの煙の中には、ニコチン、タール、一酸化炭素、アクロレインそしてシアン化物をはじめとして二千を越える潜在的な有害物質があることが知られています。
それらの物質が、肺や心臓に害を与えるのだから、直接煙が入る、お口の中に悪い影響を及さない訳がありません!!
それではどのような影響があるのでしょう!?
大きく分けて3つの項目があります。
1 歯やその周囲に汚れがたまりやすくなる
タバコの煙の中のタールは、俗に言うヤニとして歯の表面にこびりつきます。歯ブラシでもなかなか取れない、歯の裏側などにこげ茶色に付着したものがそうです。この部分には、う蝕(むし歯)や歯周病の原因となるデンタルプラーク(歯垢)も沈着しやすくなり、歯周病の発症や進行を助けます。
2 細菌に対する組織の抵抗力が低下する
この問題は最も深刻です。先に述べた煙の中のニコチンは、歯肉や口腔粘膜からも吸収されて 体の中へ入ります。その付近には通常、体を外敵である細菌などの微生物から守るために待機している、白血球などの免疫担当細胞がいます。彼らは言わば強盗を捕らえる警察官のようなものです。しかし、ニコチンはそれらの細胞たちの働きを鈍らせてしまうのです。
歯周病は、先日「ひら先生」が書かれてた様に、歯周病細菌による感染症なので、そうなると、細菌は監視の目をかいくぐり、体の中へ簡単に侵入し、ゲリラ活動(暗躍)を開始します。その活動とは、毒素などによる、まわりの組織の破壊です。これは歯周病に罹りやすくなることや、現在歯周病になっている方でしたら、その病状のすみやかな悪化につながります。
※アタッチメントロス
:アタッチメント(付着)のロス(喪失)
健康な歯肉は歯に付着しているが、歯周病が進み病的な状態になると、この付着が剥がれる。
数値が大きい程、歯周病が進んでいるという事であります
3 傷や治療を受けた所の治癒(治り具合)が悪くなる
歯周病の治療はその性格上、どうしても歯肉やそのほかの組織に結果的に傷口を生じます。普通でしたら、すぐに治るはずの傷であっても、組織の中にニコチンなどが吸収されていると、それが遅れることが知られています。 なぜならば、傷口をふさぐ細胞の働きも鈍ってしまうからです。よって、せっかく受けた治療に対して良い結果が得られないことになり、次の治療のステップに入る時期が遅れることになります。そして通院期間が長引くことも考えられます。
また、最近流行の再生療法(歯周病により失った骨を再生させる治療法)やインプラント療法(歯のなくなった所に人工歯根のネジを埋めこんで歯を作る治療法)も、喫煙者ではこの理由により成功率が非常に悪いと言われています。
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長々と、小難しい事を書いてきましたが、愛煙家の皆様、鏡でお口の中を見て下さい。
下の写真の様ではありませんか!?
写真は、31歳男性 喫煙歴17年(タバコは二十歳から!?) 20本/日
の歯周病の患者さんです。
喫煙歯周病患者さんの特徴として
1 歯肉がロール状に肥厚している
2 歯・歯肉にメラニン色素の沈着が著名(歯や歯肉が黒ずんでいる)
3 病変が重度で広範囲
4 重症な割に歯肉からの出血が少ない
5 治療が効きにくい
喫煙は明らかに歯周病のリスクファクターです。
なので、どうしても止められない愛煙家の皆様は、今の所、歯周病菌を近づけないように一生懸命歯磨きをして頂くしかありません(先々週の歯科相談参照!!)
先日、わたくしの診療所で重度の歯周病の愛煙家の患者さんに以上の様な説明をした所
「先生!わしは肺がんになる覚悟でタバコ吸ってんやから、歯周病ごときで止めれるかいな!!」
と、言われました。
そう言われと、僕らとしては、「そうですね!!」と、苦笑するしかありません。
でも心の中では・・・・呟きます
「遅いんですよ!!亡くなってからでは・・・・」
「遅いんですよ!!亡くなってからでは・・・・」
「遅いんですよ!!亡くなってからでは・・・・」
「遅いんですよ!!亡くなってからでは・・・・」
皆様、素敵なクリスマスを!!
そして、良いお年をお迎え下さい!!
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面白いご質問や、重大な事態に繋がるご質問は日曜日にピックアップして、お2人の先生方にお答えして頂きます。
それ以外のご質問に関しましては、コメント欄を使用して回答させて頂きます。
誹謗中傷、全く関係の無いご質問に関しましては基本的にスルーさせて頂きます。
なお、先生方は医院で勤務しておりますので、手の空いた時間で回答されます。その為、回答する時間はすぐにとはいかない場合も御座いますので、ご了承下さい。
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では、毎週日曜日はたるさんの詩と、歯科相談on webで楽しい日曜日を!