(ライターFT)
1980年に公開されたヒットしたモノ
1980年、黒澤明監督の「影武者」が興行収入1位を記録。カンヌ映画祭ではパルムドール賞を獲得する。戦国時代に小泥棒が武田信玄の影武者として生きる運命を背負わされた悲喜劇を描いた秀作です。
勝新太郎が当初キャスティングされていましたが、突然の降板、勝が自分の演技を撮影するためのビデオカメラを東宝砧撮影所に持ち込み、自身の役作りの参考にしようとするつもりであったが、黒澤の許可を得ておらず、「演技は監督である自分が見ているので信用してほしい」と勝に反論、「それは解っているが、こちらはこちらでビデオを撮りたい」と再度頼むも、完璧主義の黒澤は撮影現場に自らの映画のカメラ以外の撮影機材を持ち込むことを許さず「撮影はこっちでやるから大丈夫だ」と一刀両断、こうしたことが原因で勝は降板した。
●『影武者』から勝新が降板した理由
黒沢監督の会心作、主演仲代達矢の演技も鬼気迫る演技で、結局、信玄役は勝新太郎より、仲代達矢で良かったのではないかと思える程、いい作品に仕上がっています。
黒沢の感性を、これでもかという程に感じられる作品です。
ハリウッドでは「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」が公開された年です。続編ですでに78年に前作が公開されています。
70年代後半にスターウォーズが出ていたと考えれば、ジョージルーカスの凄さがよく分かりますね。SF映画の基本ラインを作ってしまったのですから。
80年代に入ると、SEムービーの名作ラッシュとなります。
スピルバーグの「E.T」をはじめ、リドリー・スコットの「ブレードランナー」、ジェームス・キャメロンの「ターミネーター」、85年にはロバート・ゼメキスの「バック・トゥ・ザ・フューチャー」と名作SF映画が満載でした。
邦画では「影武者」や「復活の日」などの大作だけでなく、「ドラえもん」シリーズが興行収入の上位に食い込む検討を見せています。
凄いのは80年代全般、現在まで「ドラえもん」は安定した興行収入だということです。
日本の曲では、「ダンシング・オールナイト」もんた&ブラザーズがベスト1、2位は久保田早紀の「異邦人」、海援隊(武田鉄矢)の「贈る言葉」、85年頃にはチェッカーズの全盛期、中森明菜も大人気アイドル、ジャニーズでは光GENJIが大人気だった時代ですね。
海外ではノーランズの「ダンシング・スター」、オリビア・ニュートン・ジョンの「ザナドゥ」、ベッド・ミドラー主演で主題歌もヒットした「ローズ」がヒットしていました。
ヒロインのローズは、ジャニス・ジョプリンをモデルにしていると言われています。
この頃の音楽シーン、特に海外は素敵なミュージシャン達が多く排出されました。
マイケル・ジャクソンの「スリラー」も1982年にリリース、マイケル・ブームでした。
『Thriller』は全米チャートで通算37週に渡って1位を記録、「ビリー・ジーン(Billie Jean)」、「今夜はビート・イット(Beat It)」、「スリラー(Thriller)」とミュージック・ビデオの概念を変える作品を次々に発表し、「史上最も売れたアルバム」と言われています。
このスリラー、知らない曲はない程でした。
中でもシングルカットされていない上記動画、とてもいいバラードです。
いい時代でしたね。