TPPで価格は、経済はどうなる。まとめ :: デイリーSKIN

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[2019年02月08日00時00分00秒]
TPPで価格は、経済はどうなる。まとめ

(

ライターFT)

TPPで価格は、経済はどうなる。


 環太平洋パートナーシップ協定(かんたいへいようパートナーシップきょうてい)(Trans-Pacific Partnership Agreement、略称: TPP)は、環太平洋地域の国々による経済の自由化を目的とした多角的な経済連携協定 (EPA) である。

 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

 日本を含むTPP協定に合意した国は、さらにグローバルな時代に突入していきます。

 TPPを一言でいうと、関税の撤廃です。



TPP協定参加国

2016年9月にTPP協定に参加することを表明していた国は

 オーストラリア
 ブルネイ
 カナダ
 チリ
 日本
 マレーシア
 メキシコ
 ニュージーランド
 ペルー
 シンガポール
 アメリカ
 ベトナム


 の計12カ国でした。



 アメリカはTPPからの離脱をトランプ大統領が表明し、参加はなしとなりました。

 TPP協定の源流にあるのが自由貿易主義という思想、自由の裏には必ず何かがある。いい面もあれば悪い面もあるということです。

 TPP協定発行の6つのメリット

 国際競争力が高まる
 商品の価格が下がる
 国民医療費の増加抑制
 投資環境が整備される
 知的財産の保護が徹底される
 労働力の移動が活発になる

 TPP協定発効のデメリット

 デフレの可能性
 日本の農業が縮小する
 食の安全が脅かされる
 医療格差が広がる

 などですが、デフレはずっとデフレな日本です。



 デフレを解消するには、賃金を上げることが先決です。

 現在は企業が賃金を上げないですが、まず企業が賃金を上げていかないとデフレも解消しないのです。経済学者たちは小難しくデフレの原因を解説していますが、賃金が上がればデフレは間違いがなく解消に向かいます。

 ただ、TPPは基本的に自由貿易主義です。自由という競争の中に国の仕組みが変化をもたらせますので、日本は貿易で勝つ以外ないのです。それはどの国でも同じです。勝つ為に今後どんなことが起こるかが見えてこないというのが現状でしょう。

 TPPのデメリットとして心配されているのが農業です。

 関税撤廃により、安い農産物が輸入・販売されて日本の農業が打撃を受ける、食料自給率が約40%から10%台になり、自国の食べ物だけでは生きていけなくなるという危惧、遺伝子組み換え食品・残留農薬などの規制緩和により、食の安全性が損なわれるなどです。

 食の安全については、日本のがん患者の多さ、これはすでに国内産の添加物やトランスファットなどの問題の方が大きいように感じます。



 日本人のがん患者は増え続けていますが、海外では逆に減少傾向になっているらしく、TPP以前の問題ではないでしょうか。

 企業同士の訴訟問題も必ず増えるでしょう。これはISD条項というFTA(自由貿易協定)を結んでいる国の外国企業が貿易や経済活動を邪魔された、損害を被った、としてその国の政府を世界銀行傘下の「国際投資紛争解決センター」(アメリカ寄りの組織)に訴えることができる条項があり、訴訟目的で訴えることも考えられるからです。

 当事国の裁判所は関与できず、一審決着、国家・国民の主権利益が損なわれる可能性が考えられます。そしてラチェット規定という合意・締結をした後に、制約や規制の変更・強化をしてはいけない、という規定、要するに見直しができないということです。後から参加した国は、すでに決められたルールを守らなければならないというルールです。

(ライターFT)

TPPで価格は、経済はどうなる。2


 昨日はデメリットを中心にTPPを勉強してきましたが、メリットも多いのが事実です。

 参加国のGDPの合計は約1100兆円(世界全体の13%)になる経済連携協定となり、これは確実に市場が広がることになります。今までは国と国の間で、自国の産業を保護する目的で関税が設定されていましたが、この関税がなくなることで、消費者は安く物が買えるということになります。

 輸入品の関税が撤廃されることで、我々消費者はブドウ、キウイ、メロンなどの果物はすぐにも関税がなくなり、値段が下がるでしょう。



 関税が即時撤廃されるものとして魚介類、魚介類加工品、生鮮野菜や果実、コーヒー、ひじき、落花生、くるみ、紙巻たばこ、コートやジャケットなどの洋服、織物類などがあります。

 TPPにより輸出品の関税も撤廃され、日本の物を他国に輸出するときにも関税がなくなります。この分日本商品がが安くなり他国の購入者が買いやすくなることで需要が増えることが予測されますね。

 現在カナダが自動車にかけている6.1%の関税は発効後5年目で撤廃され、オーストラリアのバスやトラックの関税5%が即時撤廃となり、輸出拡大が期待されます。

 カナダやオーストラリアは日本酒に関税をかけていますが、これが即時撤廃となり、品質の良い日本製の物が世界で販売しやすくなるというメリットもあります。



 デメリットとして国内産業の空洞化も危惧されていますが、すでに空洞化していますので、あまり大きな変化はないかも知れないです。関税をなくすことよりも外資をはじめとする規制緩和や税関手続きなどの非関税障壁をなくしたり、簡単にすることによる効果の方が大きいと言われています。

 TPPが実現することで、ヒト、モノ、資本、情報が自由に行き来するようになり、環太平洋地域を世界でもっとも豊かな地域にすることに資すると内閣官房HPでは歌っています。



 モノの関税以外にもさまざまな分野で自由化を進めるとともに、新たなルール作りを実現させることで、経済効果を潤滑に行うという大義名分があります。

 高いものは富裕層しか買わない、でも高いものでも売れるのであれば、日本にも活路が見いだせるでしょう。しかし、収入の少ない世帯は、安いものを買う傾向にあります。ますますデフレから逃れられないというジレンマに陥る可能性は高いでしょう。

 ここでキーワードになるのが、生産性の向上です。

 例えば、下町ロケット ヤタガラスでも描かれていたような、無人トラクターなどが進化すれば、10人でやっていたことを三人でできるようになれば、価格を下げることは可能です。

 日本品質の農作物を安く提供できるのなら、勝てるのではと考えてしまいますね。

 そこには設備投資という難題がのしかかってきます。



 もし、こうした技術がさらに進歩し、農業が楽になり、収入も上げることができるならまさにビジネスチャンスです。農業に参入する若者も増える可能性があります。

 スイス企業・エコロボティクス(ecoRobotix)は、農業用の雑草除去ロボットを公開し、操縦士は必要なく、太陽光を動力に約12時間にわたり自律的に動く能力が備わっているとか。

 スイス製かよ!

 これは日本が率先して開発しないといけないのではないのか。

 スマート農業が発展すれば、自由貿易主義も怖くない、日本の農作物の品質は紛れもなく世界最高品質なのです。



 TPPをチャンスと捉えるか危機と捉えるかで、近い未来のあり方は変わってきます。

 窮地に陥ると力を発揮するのが人間だと思っています。

 ここで勝ち負けがあり、笑う人と泣く人が生まれるのは、TPPという仕組みの中で起こることになります。

 時代が変化している。

 この変化に日本人はどう立ち向かうのか、どう克服するのか、混迷の時代に入ります。

 ますます格差が広がり、弱い者が淘汰されていく時代の突入です。

 勝つのはいつも一つですが、勝ち馬に乗る為に我々はどう変化していけば良いのか、声から考えていかないといけないですね。











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