(ライターFT)
私たちの身の回りに起こる未来 生産性の向上と人材不足
未来のことを想像するのが大好きです。
今日は私たちの身の回りに起こるであろう、少しだけ先の未来予想図を考えてみましょう。
これからの日本社会は、人材不足の時代に突入して行きます。
日本の人口は2010年の12,806万人をピークにして減少し続けます。 2020年 の人口総数の予想は12,410万人(2010年比:-394万人)です。15歳から64歳までの生産年齢人口割合は59.2%(2010年比:-4.6%)と減少し、65歳以上の高齢化率は29.1%(2010年比:+6.1%)と増加します。
現在の問題は、労働者不足。
この問題は移民を受け入れることで解消するでしょう。しかし単純に移民といっても、海外に比べれば封建的な日本の社会に移民という政策は合わないことは目に見えています。海外の労働力を得るという政策を安倍政権は進めているようですが、完全に失敗するでしょう。原因は日本社会です。日本人はよそ者を受け入れない社会だからです。
ここで企業は、「生産性の向上」ということに着目します。
今まで10人で働いていた作業を、3人でやってしまうということです。生産性の向上を上げれば、労働力不足は解消します。これには機械などの設備投資が必要になります。生産性の向上というのは、作業効率を上げるということではありません。作業効率を上げることは大切ですが、根本的に作業の仕組みから見直す必要があります。
現在の日本の労働実態は、長時間労働に加え、質の低い仕事になっているのが現状でしょう。これは、長引くデフレなどで、多くのモノを作りより多くのモノを売らないとならないというジレンマに陥っているためです。
作業は短時間、生産物は最大限にする必要があるということです。
ここに働き方改革で、短い時間で多くの生産物を作る為には、給与のアップが不可欠になります。
今までの企業は、安い労働力で多くの生産性を求めていましたが、高い労働力を使うことで、さらなる生産性の向上が見込めるということになります。
高い労働力=優秀な人材ということになります。
高い賃金の会社には優秀な人材が集まるということです。
高い賃金で人材を募集すると、多くの人が集まってきます。その中で優秀な人材を選出する目を持っている企業が、これからの日本を支えて行く企業になるでしょう。とても単純なことですが、経営者は目先の利益だけを考える人があまりにも多く、長く多く利益を追求することを忘れています。
この事を忘れている企業は、今後生き残って行くことは難しいでしょう。
作業効率を上げることは大切ですが、これだけに囚われていると生産性の向上にはなりません。
経営者が陥りがちなのが、作業効率を上げる=生産性の向上ではない、ということです。
目標の設定をして、作業の分解をし、労働者が無駄話をしないで作業をする。
これは作業の効率化であって、必要なことです。
しかし無駄話の中から、利益が生まれる可能性は非常に多いのです。だからと言ってダラダラと無駄話をしても良いということではないのですが、生産性を上げるには、もっと根本からの改革が必要になります。
小さな力で大きな成果を上げることが、生産性の向上なのです。
少し話は逸れましたが、私たちが近い将来、直面する問題は、人材不足、労働力不足です。
すでに飲食店などでは人材不足が大きな問題になっています。
コンビニなどの企業でも、労働者不足は大きな問題になっています。
この問題をクリアする為には、どうやって人材を確保し、少人数で成果を何倍にも上げられるかを考えることです。
単純に人材不足はロボットや機械などのオートメーション化で解決に向かうでしょう。
近い将来、日本全体の産業は衰退するでしょう。しかし利益を上げ続ける企業もいくつか生まれて来るでしょう。
その差が生産性の向上を考え、実行する企業ではないでしょうか。
日本は経営者ファーストです。
経営者が有利な社会になっています。人材不足に陥ると、経営者ファーストから労働者ファーストに転換するでしょう。いまのうちに企業は、考え方を改める必要があるということになります。