最近の邦画がとてもいいと感じている今日この頃です。
ハリウッドの派手な演出に飽きただけかも知れないですが
中島哲也監督や今回デイリーSKINで取り上げた三池崇史監督作品には
今までの邦画のイメージを払拭させる何かがあります。
(ライターFT)
三池崇史監督作品を見る!
三池崇史監督の凄い所はジャンルにあまり統一性を感じないというところでしょうか?
コメディからホラーまで幅広いジャンルの作品を手がけている。
商業的に成功しないとならない邦画の世界で、見事に商業的な成功を果たしている。
特に三池崇史監督が評価されているのは、彼独特のヴァイオレンス描写ではないだろうか?
見ていて目を背けたくなるような暴力描写が上手い。
そして特にお勧めな三池監督作品は『オーディション』だろう。
日本のホラー映画では幽霊や呪い、超常現象が取り上げられがちですがこの映画の一番の特徴は精神異常
者を取り扱っており、これがかなり恐怖を感じます。
映画のストーリー結末の記載を含むものもあります。
小大7年前に妻を亡くし、ひとり息子の重彦を男手ひとつで育ててきた、ビデオ制作会社の社長・青山重治。
ある日、重彦から再婚を勧められた彼は、友人である映像プロデューサーの吉川に相談を持ちかける。
彼の話に興味を示した吉川は、現在進められている映画の主演女優のオーディションにやってきた女性の中から青山に合った再婚相手を探そうと言い出し、早速オーディションが開始された。初めはあまり乗り気ではない
青山であったが、彼は24歳の山崎麻美という女性に惹きつけられ、何度かデートを重ねていくうちに、すっか
り彼女の虜となってしまう。そんな彼の気持ちに応えように、麻美もまた彼を愛するようになっていった。
「私だけを愛して」
そう囁く麻美に頷く青山。だが、吉川は彼女の身元が明らかでないことに不安を感じていた。
そんな矢先、麻美が失踪してしまう。そして、その頃から青山も幻覚に悩まされるようになる。現実か幻覚か
判断のつかぬ世界の中で麻美と再会した青山は、彼女の不幸な生い立ちを聞かされる。両親の離婚、預け
られた伯父夫婦による虐待……。そして、麻美は遂に彼女流の愛情表現を青山に示すのだった。運動機能
だけを奪う特殊な注射をして、動かなくなった彼の体に次々に針を刺し、挙げ句の果てに・・・・・
本当に良くできた映画で、海外での評価もかなり高い。
2000年のロッテルダム映画祭で本作が上映された際は、ゲロ袋を用意され、多数の途中退場者を出すという
輝かしい記録もある。
前半は美しい恋愛シーンでまとめられていて、後半のギャップがさらに恐怖を増す演出が見事としか言いよう
がない。とにかく後半は痛い・・・
とにかく2度と見たくない痛い邦画であることは間違いありません。
三池監督の過剰なまでの暴力の描き方にはどんなメッセージが込められているのだろう。
『殺し屋1』のこれでもかというまでの残忍な暴力描写は原作の漫画にかなり忠実に描かれている。原作コミッ
クのファンならかなり納得出来る仕上がりになっているのではないだろうか?原作を知らない人が見ればただの
エログロ演出と捕らえられるかも知れない。しかし原作を知っている人ならこの描写は納得出来る演出だろう。
子供たちが見るアニメの実写版も原作を大事に製作されている。
『ヤッターマン』や『忍たま乱太郎』などもアニメのキャラにとても忠実に描かれているのが特徴だ。
特に学園長がヘムヘム(犬)のうんこを踏むシーンなどは子供たちに大うけだろう。
カタクリ家の幸福という三池作品がある。
これは突然ミュージカル仕立てになるコミカルな映画なんだけど個人的にこの三池作品が一番好きです。
このぶっ飛び加減はきっと『愛と誠』にも通じるだろう。まだ見てませんが。
とにかく観客を楽しませることに関してはまさにプロと言えるだろう。『愛と誠』という素材をなぜミュージカルに
したんだろう?考えれば考えるほどに見たくなる。まさに三池マジックだ。