前回に引き続き、高杉晋作にスポットを当てて調べて参ります。
(ライターFT)
NHK大河ドラマ【龍馬伝】
高杉晋作の凄さ
高杉を語る上で忘れてはならない人物が吉田松陰だろう。
吉田松陰
なぜなら松陰の思想を実現化したのは高杉とも言えるからだ。
文久二(1862)年の初夏、海をわたって上海へ「洋行」した高杉は松陰がやろうとしたことを身をもって実感していた。
吉田松陰は外国に侵略されない為には開国し貿易し、国内の経済状態を活性化し、現在の諸外国との不平等条約などを結ばせない為、まずは国力を強くする必要性を説いていた。
残念ながら松陰はそれを実現する前に安政の大獄で処刑されてしまいます。
松陰の理論の正しさを洋行先である上海で実感した高杉。
攘夷をした長州がその後どうなってしまったかは前回にもお伝え致しましたが、さんさんたる結果に終わってしまった。
馬関戦争では4カ国艦隊に徹底的にやられ、蛤御門の変では幕府や薩会軍、薩摩にやられ、ほぼ壊滅状態。
じり貧状態の長州の中で桂小五郎と高杉晋作だけが残った。
桂小五郎
そこで高杉が考えたのが
長州は長州で立つ!
完全にクーデターを企てていた。
自ら組織した奇兵隊を動かそうとするが、聞き入れられず、唯一賛成した伊藤俊輔率いる力士隊三十人での挙兵し、馬関総奉行を襲って占領し、さらに藩の海軍・三田尻海軍局を襲い、軍艦三隻を分捕ってしまう。
奇兵隊もやむなくこの案に賛同せざるを得なくなり、この革命を成功させてしまう。
しかし、ここまでの功績を上げた高杉は長州藩の藩政には加わらなかった。
ここが龍馬とだぶる部分ではないでしょうか?
この後、幕府との交渉が決裂し、幕長戦争へ突入するのだけれど、この戦いに長州は勝利する。
この戦いでの高杉の活躍ぶりは見事としか言いようがない。
龍馬伝では現在、幕府が力を盛り返して来ている。
しかしこうした高杉達の活躍により、情勢はまた反対方向に向く。
この流れを作ったのは高杉。
完全に流れを変えた高杉は藩政に付かず、病の床についた。
そして龍馬の仲介による薩長同盟。
この大きな時代のうねりが、明治維新までの速度を上げる。
高杉と龍馬、二人の思想が行動となり、人間、時代を突き動かしていく。
時代を突き動かした二人の革命家は明治維新を見ることなく、
この世を去ってしまうのも似ている。
世界的に有名な革命家、ゲバラが龍馬と高杉をリスペクトしているというのがうなずける。
藩内クーデターを起こし、幕府を倒した長州が勝てたのは、龍馬が長州に武器を流したからとも言える。出会うべくして出会った龍馬と高杉。
吉田松陰の思想を受け継ぎ、それを実行する行動力。
そして見事にやり遂げてしまう快挙。
やはり龍馬同様、かっこよすぎますね。
とにかく龍馬伝のこれから、目が離せません。