(ライターFT)
猿の惑星 シリーズ
映画「猿の惑星」は非常に面白い。この映画には様々な要素が詰め込まれています。エンタメ作品としてはまさにヒットするだけの要素が全て入っているSF映画と言えます。
1963年にこの物語はフランス人作家により作られました。
ピエール・プールという人気作家です。彼は「戦場にかける橋」などの作品を作り出しています。「戦場にかける橋」は彼が戦時中、日本軍に捉えられ、捕虜として収容所での生活を余儀なくされます。しかし彼は収容所を脱獄した人物でもあります。
全くの個人的見解ですが、「猿の惑星」は日本人批判が根底にあるのかも知れないです。もちろん猿が日本人と仮定してのことです。
当時の批評家たちは、この映画のテーマを”人種”と考えています。
当時、脅威だった黄色い猿と揶揄された日本人をメインに、欧米人達は、頭の良い黄色い猿達に、底知れぬ恐怖感を持っていたのではないのでしょうか。
映画「猿の惑星」は、世界的な大ヒットになります。
1970年代、日本でも大ヒットし、ブームは長く続きます。
ヒットの大きな要素としては、当時人気だった役者が主演するという要素も大きかったと思います。チャールトン・ヘストンという大俳優がメインキャストとして抜擢され、リンダ・ハリソンというスタイル抜群のヒロインが選ばれます。
リンダ・ハリソンは猿の惑星では、声が出ないという設定で、その生活も完全に原始的な生活をしています。でもスタイル抜群で、非常にSEXYです。ダイエットなどのカロリー制限をしないと、あのような美しい身体にはならないのでは?なんて思ってしまいますが、当時小学生だった私は、子供ながらに興奮しながら観ていました(笑
日本で最初の猿の惑星が公開され、当時、度肝を抜かされたのがメイク技術でした。
本物のサルではないかと当時、小学生低学年だった私は思いました。
とにかく同級生の足立くんそっくりだったのです。
そして猿側にもジーラというヒロインが存在します。
最初の「猿の惑星」では、もちろん人間が着ぐるみと特殊メイクで進化した猿を演じるのですが、1968年、今から50年前の技術としては最高峰の技術だったと思います。とにかく笑ったり、起こったりと表情が豊かなのです。目も役者の本当の目で、とにかく凄いと思いました。
吹き替えの解釈がかなり面白いです。
(ライターFT)
猿の惑星 シリーズ2
猿の惑星 創世記(ジェネシス)ですが、2011年に公開されたリブート作品になります。
これは完全に、オリジナル作品に続く作りになっているのが面白いです。地球がなぜ、猿に支配されてしまったのかという原因が判明します。
オリジナルでも5作目の「最後の猿の惑星」で、猿が地球を支配した原因として核が使用されたことを理由にあげていましたが、これはこれで、うまく話が繋がるのではないかと思います。オリジナルの猿の惑星は西暦2673年という遠い未来のお話ですが、猿の惑星 創世記(ジェネシス)は現代を物語の時代に設定しています。猿の惑星 創世記(ジェネシス)は完全に、オリジナル猿の惑星に続くリブート作品という立ち位置になります。
オリジナルから約50年という歳月を経て作られた猿の惑星 創世記(ジェネシス)は、CG技術も格段に上がり、製作者が思い描いた物語を映像化できた作品ではないでしょうか。人類が滅びる過程が、リアルに描けています。認知症の治療薬を開発する研究者が、自分の父の認知症を治そうとして、開発中の治療薬をこっそり持ち帰り、この薬が原因で、猿インフルエンザが世界中に蔓延し、パンデミックを引き起こし、その過程で治験に使われたチンパンジーの知能が進化し、人間と戦うというプロットになります。
でも主人公であるチンパンジーのシーザーがとにかく優しいのです。
元々、研究者に引き取られたチンパンジーだったのですが、とてもいい奴なのです(笑
自分を育ててくれている研究者の父が、認知症である事件を起こしてしまう時に、主人公のシーザーは父を必死で助けようとします。
私たちが知っているチンパンジーは、志村どうぶつ園に出てくるパンくんや動物園で見るチンパンジーです。
チンパンジーは猛獣と分類されるようです。
ゴリラなどより気性が激しいと言われています。
映画の中では、チンパンジーの攻撃性をうまく演出しています。
猿の惑星の前日譚とも言えるこの作品、とても面白い作品だと思います。
(ライターFT)
猿の惑星 シリーズ3
2017年に猿の惑星3部作として公開された「猿の惑星 聖戦記」ですが、かなりお勧めです。
猿同士の反乱を描いた「猿の惑星 新世紀」から2年後のお話になります。
3作目は、人間と猿、人間同士、猿同士が複雑に絡み合い、滅亡間近の人間も必死です。
「エイプ(猿)はエイプを殺さない」
これはシーザー率いる猿達が言ってる猿達の掟なのだけど、2作目も対立する猿を殺してしまう。3作目でもこの過ちを冒してしまうのがとても人間らしい。
大体3部作で一区切りつけるのが、最近の傾向ですね。
ジェネシスから見ていると、シーザーに感情移入してきます。シーザーがカッコ良すぎなんです。
もはやシーザーは人間となんら変わりないヒーローとして見ています。
シーザーはパフォーマンスキャプチャーというCGを駆使し、人間が演技をしています。
演じるのはアンディー・サーキスというパフォーマンスキャプチャー専門の役者です。
パフォーマンスキャプチャーとかモーションアクターなどとも呼ばれています。
彼はイギリス人俳優で、ピーター・ジャクソン作品の常連で、「ロード・オブ・ザ・リング」のゴラムも彼が演じています。
すごい役者ですね。
このシリーズ、オススメです。
みなさまにも是非、見ていただきたい作品です。