小説レビュー! :: デイリーSKIN

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[2008年10月01日11時02分35秒]
小説レビュー!


 本日は私、FTがお勧めの小説をご紹介したいと

 思います。

(ライターFT)

 『小説レビュー!俄(にわか)-浪華遊侠伝-』
 



俄(にわか)-浪華遊侠伝-

元々、司馬遼太郎が好きなので何気なしに当時勤めていた会社の社長室の本棚にあったのを社長にお願いしてかしてもらい読んだのがこの小説との最初の出会いでした。

ハードカバーで立派な本でした。

普段、文庫本ばかり読んでいる私にとってハードカバーで大きな本は読み難いなぁと感じていました。

司馬遼太郎ファンなのではずれは無いだろうと思っていたので、安心はしていました。

最初に読み始め、あまりの面白さにハードカバーの読み辛さにも関わらず一気に読んでしまった記憶があります。

今から15年前くらいの事でした。

それ以来、何か辛いことがある度、頑張らなければいけない時、自然とこの本を読み返してしまっていました。

本当にお勧めの楽しい小説です。

実は何故、今、この小説なのか!

なのですが、この物語に出てくる主人公、明石屋万吉こと、小林佐兵衛は幕末から大正にかけ生き抜いた実在の人物なのです。

そしてこの物語の主人公である明石屋万吉の軌跡をたどりレポートしてみようと考えました。

まずはこの物語の簡単なストーリーを!

〈わいの生涯は一場の俄や……〉どづかれ屋から身を起した不死身の万吉は、“金こそ命”のド根性と勘で、侠客明石屋万吉となり、米相場破り、果ては幕末維新の騒乱に、親分から侍大将となり、場当り的に生き抜く。その怪ッ態な男の浮沈を、独得な史眼でとらえた異色の上方任侠一代。


明石屋 万吉と言う幕末から大正時代の激動の時代を生き抜いた実在する人物の物語だ。物語の内容は痛快で心地よい。オレは大阪に住んでいる。ワリと大阪が好きだ。大阪と言う風土や風習なんかが好きだ。だからかも知れないが、この小説に魅せられてしまった。初めて読んだのはもう15年も前になる。その間、何度も読んだ。

 自分自身に行き詰った時に自然と読んでしまう。自分にとって元気付けられる作品だ。実は現在も読み進めている最中だ。最初は前に務めていた会社の本棚にハードカバーのこの小説が置いてあった。『おっ、シバリョウの本がある』と思い、まだ読んでなかったのでコッソリ会社から持ち帰って読んだ。一気に読んでしまった。

 作品の面白さはもちろんの事、小説に出てくる『駄菓子屋の老婆』達と主人公、万吉のやりとりがとてもおかしい。当時の大阪の事情や土地感はまるで見てきたかのような詳細ぶりだ。オレはそこに凄く魅かれてしまった。現在の梅田の太融寺の側に住んでいた主人公、万吉は現在の太融寺付近がどうなってしまったのかは万吉自身は知る術もない。しかし、オレは知っている。大阪に住んでいる人なら分かるけど、住んで無い方や知らない人の為に言っておくと太融寺付近(現在の梅田)は風俗街へと変貌を遂げてしまった。ラブホテルやキャバクラ、ets...

 別にそれを悲しんでいるのではない。太融寺付近に行くといつも思う。『きっと万吉はこんなになるとは想像もしなかったろうな!』と一人でほくそえんでいるだけの事だ。あの、幕末の喧騒の時代に150年前の人々は太融寺付近が『欲望の街』に変貌しているのを誰が想像しただろう。時の流れは残酷で面白い。きっとこんな事を書いてしまうと、その手の団体や常識派の方に怒られてしまうかも知れないが、面白い物は面白いのだ。司馬 遼太郎風に言うと『いた仕方ない』のである。

 スケールの小さいオレだけど、志は万吉のようになりたいと強く思う今日この頃だ。















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