【あなたの知らない音世界・マリノ編】
あなたの知らない”音”をSKIN代表のFTがご紹介して行きます。
そんなの、知らんでもええわいっ!という声も聞こえてきそうですけど、これがまた笑えるのさ!
って、お笑い目的ではありませんので!真面目にやりますよ!皆さん、少し付き合ってくださいね!
そんなコアでディープな音楽をジャンル関係なく紹介する
企画です!!!
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『せいこちゃわぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!』
なんのこっちゃ!
ある曲の出だしのヴォーカルの歌詞だ。
正しくは『shake Down』と叫んでいる。
『シェイクダウゥ〜〜〜ン』なのだけれど、何度聞いても聖子ちゃわぁ〜〜んに聞こえる。
1980年代にデビューしたハードロックバンドで『マリノ』というバンドのアマチュアの時に出した”バトルオブメタル”というオムニバスレコードに収録されている曲なのだ。もちろん、日本が誇るハードロックバンドなのだ!
一言で言えば”ムサクルシイ”男たちのバンドだ。

画像のレコードジャケットは美しい女性を使っているけど、かなり”ムサクルシイ”特にBassの鎌田 学はエロ本が好きそうな程、ムサクルシイ!しかし、異常な程のBassテクニックの持ち主!
画像はデビューアルバムの『TARGET』というアルバムジャケットだ。初めて聞いたのは高校生になった頃だ。『バトルオブメタル』というオムニバスアルバムに3曲収録している。その3曲の中でも特別、思いいれがある曲が『shake Down』と『INPACT』という曲だ。
『INPACT』もかなりカッコイイリフで始まる曲でこれも聞くとタイトル通りとても強い”インパクト”を味わえる。歌詞もかなりインパクトがある。
『あ〜あ〜あ〜もぉ〜えぇ〜るぅ〜よぉ〜お〜なぁ〜
つぅ〜よぉ〜いぃ〜
インパクッッッゥとぉぉぉおおおお〜〜〜〜〜』
と言ったような歌詞だ!
文章だと分かりにくいと思うが、これまたインパクトは凄いのである。
当時の日本のハードロックと言えば、”外道”や”村八分”といったバンドがメジャーで活躍していたけど、ハッキリ言って洋楽中心なオレはこのマリノを聞いた時はぶっ飛んだ!ギターのリフが洋楽の感性だと感じた。ギタリストは大谷 令文というギタリストだ。もう、かなり凄い!
今、聞いても惚れこむほどのフレーズを弾くギターだ。
しかし、このバンド、ルックスは完全に無視してしまっている。Drsの板倉”JUN”淳氏はドイツ人のクオーターらしい。だから絶対にカッコイイと思い込んでいた。しかし、実際のJUNさんを実物で見ると、まるでドラクエに出てくる”トロル”のような風貌だ。
これは絶対に女子には人気が無いぞって当時高校生だったオレはそう感じた。事実、初めてマリノのライブを見た時には全く驚いてしまった。

こんな危険なリストバンドをした、しかもピチピチのデニムを履いた若者達が凄い形相で
レイブ〜〜〜ン
レオォ〜〜〜!
カマちゃぁ〜〜〜〜〜ん!
ジュンぺーーーー!
などと、絶叫しているのだ。しかも全部男・・・
なんてハードなギグなんだ!
本当にムサクルシイ!しかも汗臭い!
ハードゲイたちが喜びそうなライヴ会場だった。
ライブが始まるとまず、音量のデカさにやられる。
当時、一線で活躍してたバンドの共通点と言えば皆、音がデカイのだ。それはもう、ハンパなデカさではない。それはもう、拷問に近いくらいのデカさなのだ。小さなライヴハウスでもマーシャルはフルボリューム、しかも3段積みでの爆音だ。実際、何を演奏しているか良く分からない程・・・
2曲目以降から、その爆音が快感に変わってくる。
ライヴ会場の熱い熱い熱気と共に、オレまでもがやられてしまったのは言うまでもない。
最近でも友達のバンドのライヴを見によくライヴハウスに行っているけど、あの当時、活躍していたバンドの音量でプレイしているバンドはほぼ、皆無だ。それがハードロック、へヴィメタルバンドであってもそうなのだ。
小さな音でプレイしている。
テクニックや曲も申し分ないのだけれど、”もの足りなさ”を感じる。ライヴを見た後に”ひ〜〜〜〜〜ん”という耳鳴りまで行かない。完全に爆音中毒になってしまった。
80年代のハードロック、へヴィメタルバンドを知っている若い人達はどれくらいいるのだろう。オレは仕事柄、20代の若者達と付き合いは多いと思うのだけれど、オレの周りはみんなマリノの事は知らない。
2002年に再結成したようだけど、未だにやっているのだろうか?まだ爆音なんだろうか?ライヴがあれば是非、見に行きたい。